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温度コントローラー入門

その名前のとおり、温度コントローラーとは温度を制御するための装置です。温度コントローラは 温度センサーから入力を受け取ります。出力は ヒーターやファンなどのコントロールエレメントに接続されています。.

オペレーターが頻繁に操作しなくてもプロセス温度を正確にコントロールする点で、温度制御システムはコントローラーに頼っています。コントローラーは 熱電対 RTDのような温度センサーから情報を受け取ります。コントローラーは実際の温度と望ましいコントロール温度、つまり設定値を比較して、出力をコントロールエレメントに送ります。.コントローラーは制御システムの一部です。それで、適切なコントローラーを選択するには、システム全体を分析する必要があります。コントローラーを選択する際には、以下の点を考慮に入れてください。
  1. 入力センサーのタイプ ( 熱電対 RTD) と温度範囲
  2. 必要な出力のタイプ (電気機械式リレー、SSR、アナログ出力)
  3. 必要な制御アルゴリズム (オンオフ、比例、PID)
  4. 出力の数とタイプ (加熱、冷却、アラーム、限界)
コントローラーにはどのようなタイプがありますか。それらはどのように動作しますか。
コントローラーには、基本的に3つのタイプがあります。オンオフ、比例、PIDです。制御するシステムに応じて、オペレーターはプロセスの制御のためにそのうちのどれかを使用することができます。

オンオフ制御
オンオフコントローラーは、温度制御デバイスの中で最もシンプルです。デバイスの出力はオンまたはオフで、中間の状態はありません。オンオフコントローラーは、温度が設定値を上または下に越えたときにのみ出力を切り替えます。加熱制御の場合、出力は温度が設定値より低くなるとオンになり、高くなるとオフになります。温度が設定値を越えて変化すると出力の状態が変化するので、プロセス温度は継続的にサイクルします。つまり設定値の下から上へ変化し、それから逆に戻ります。このサイクルが急速に生じる場合には、接触器やバルブの損傷を避けるため、コントローラーが差動動作でオンオフするようにすること、つまり「ヒステリシス」設定が加えられます。このような差動動作では、出力のオンオフは、温度が設定値を越えてさらに一定量変化してから生じます。.オンオフの差動により、設定値を越えて上下するサイクルが非常に急速に起こる場合でも、出力の「チャタリング」、つまり連続的な切り替えが生じることを防げます。オンオフ制御は通常、精密な制御が必要ではないところ、エネルギー源を頻繁にはオンオフできないようなシステム、システムの規模が非常に大きいため温度変化がゆっくりとしか生じないシステム、または温度アラームで使用されます。アラーム目的で使用される特別なタイプのオンオフ制御としては、リミットコントローラーがあります。このコントローラーはラッチングリレーを使用しています。これは手動でリセットすることが必要なもので、特定の温度に達したときにはプロセスをシャットダウンするために使用されます。

比例制御
比例制御は、オンオフ制御でのサイクルをなくすために考案されたものです。比例コントローラーは温度が設定値に近づくにつれ、 ヒーターに供給される平均電力を小さくします。これにより、 ヒーターの加熱効果はゆっくりとなり、設定値を越えてしまうことなく、設定値に近づいて安定な温度を維持します。この比例動作は、出力を短い間隔でオンオフすることによって実現されています。この「時間比例方式」では、温度を制御するために「オン」時間と「オフ」時間の比を変化させます。この比例動作は、設定温度付近の「比例帯」内で生じます。比例帯の外では、コントローラーはオンオフ装置として動作します。出力はずっとオン (比例帯より下で) か、ずっとオフ (比例帯より上で) になります。しかし比例帯の中では、測定された設定値からのずれに基づいた比率で出力はオンオフを繰り返します。設定値 (比例帯の中央) では、出力のオンオフの比は1:1になります。つまり、オンの時間とオフの時間の長さが等しくなります。設定値から離れている場合には、オン時間とオフ時間の比は、それらの温度の差に応じて変化します。温度が設定値よりも低ければ、出力オンの時間が長くなります。設定値よりも高ければ、出力オフの時間が長くなります。

PID 制御
3番目のコントローラーのタイプは、積分と微分を伴う比例制御で、PIDと呼ばれます。.このコントローラーは、比例制御と2つの付加的な調整を組み合わせたものです。これにより装置はシステムの変化を自動的に補正できるようになります。これらの調整、積分と微分は、時間ベースの単位で表現されます。これらはまた、それぞれと対応関係にあるRESETおよびRATEとも呼ばれます。比例、積分および微分の条件は、個別に調整するか、試行錯誤により特定のシステムに合わせて「チューニング」する必要があります。これは、3種類のコントローラータイプの中で最も正確で安定した制御を行えます。そして、比較的質量が小さく、プロセスに加えられたエネルギーの変化に敏感に反応するシステムで最もよく用いられています。.これは、負荷がしばしば変化し、設定値、利用できるエネルギーの量、制御するべき質量が頻繁に変化するため、コントローラーが自動的に補正を行うことが期待されるシステムに推奨されます。
OMEGAでは、自己の調整を自動的に行う多数のコントローラーを提供しています。これらは自動調整コントローラーと呼ばれています。

標準サイズ
温度コントローラーは一般に計測機器パネルの内側に取り付けられるものなので、温度コントローラーに合わせてパネルをカットする必要があります。温度コントローラー間の相互交換性を確保するため、ほとんどの温度コントローラーは標準DINサイズに合わせて設計されています。最も標準的なDINサイズを下に示します。
温度コントローラーに対する標準DINカットアウト
 温度コントローラーのタイプ
1⁄16 DIN温度、プロセス、ひずみPID コントローラー オンオフコントローラー
オンオフコントローラーは、オンオフ制御の機能を持つ、最もシンプルなタイプのコントローラーです。
CNI8C自動調整PIDコントローラー 自動調整PIDコントローラー
PIDコントローラーは、非常に緊密な制御を行えますが、PIDアルゴリズムは調整を必要とします。自動調整コントローラーにはそのための機能があります。
CN1507マルチループ温度コントローラー マルチループコントローラー
それぞれの制御ループは通常、1つの入力と少なくとも1つの出力から構成されます。OMEGA では、多数のマルチループコントローラーを提供しており、それらは複数の制御ループを扱えます。OMEGAのCN1507は最大7つの制御ループを扱うことができます。
CN3101安全コントローラー 安全リミットコントローラー
安全リミットコントローラーは、ラッチ出力を持つオンオフコントローラーです。出力状態が変化した場合には、手動でリセットして元に戻す必要があります。安全リミットコントローラーは通常、望ましくないリミットに達したときにプロセスをシャットダウンするための、冗長コントローラーとして使用されます。
TSW温度スイッチ 温度スイッチ
調整可能な温度スイッチは、温度制御のための経済的なソリューションを必要とする分野に適しています。温度スイッチは通常、精巧な電子式制御よりもシンプルで、セットアップが容易です。



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