ほとんどどの圧力計にも付いている付属品は、圧力計とその測定対象のプロセスの間の遮断弁 (シャットオフバルブ - 図 5-2) です。このバルブを使い、圧力計の取り外しや保守の間に圧力計とプロセス間をブロックできます。次の2つの理由のいずれかのために、2個目のバルブが付けられることが多いです:(水蒸気のような) 蒸気のある環境で使用する際に結露を逃がすため、または高精度が要求される場合に外部の圧力源を基準した校正を可能にするために2個目のバルブが付けられることが多いです。
その他の付属品としては、蒸気のある中で圧力計を使う際に高温のために圧力計が壊されることを防止するためのパイプコイルまたはサイフォン (図 5-2A)、圧力ショックを吸収し出力の変動を平均化するスナバまたは圧力の脈動緩衝 (ダンピング) 装置 (図 5-2B) があります。凍結防止が必要な場合には、圧力計を蒸気または電熱トレースにより加熱すべきです。ケミカルシール (化学密封 - 図5-2C) は、粘性液体やスラリーの圧力測定において管路が詰まってしまうことを防止したり、センサーがプロセスで使用されている腐食性をもつ有害なまたは有毒な材料に触れてしまうことを防止します。これは、センサーの突き当たりで行き先のないキャビティ内にプロセスで使われる流体が凍結またはゲル状に貯まってしまうことも防止しています。このシールは、プロセスと圧力計に間に隔膜を設けて圧力計を保護しています。圧力計と隔膜の間のキャビティは、安定で熱膨張が少なく粘度の低い、そして腐食性がない流体で充填されいます。圧力計を高温下で使用する場合、しばしばナトリウムカリウム共融体が使用されます。この共融体は室温ではグリセリンと水の混合物であり、低温ではエチルアルコール、トルエン、またはシリコンオイルです。
圧力計は、化学密封が毛細管を使い圧力計に接続されている場合、可視性を向上させるように付けられます。精度を維持するためには、毛細管が高温に曝されすぎないようにすべきであり、その長さも25 ft (7.5 m) 以下であるべきです。化学密封自体は次の4つから構成されます:オフライン、「フロースルー」タイプのセルフクリーニング、延長シールエレメント、およびフランジ間に挿入されるウェハーエレメント。
低圧 (50 psig、350 kPa以下) 下や真空中での圧力計測では、化学密封内の隔膜のばね定数のために計測エラーが生じ得ます (これは、充填されている液体内に溶解されているガスが泡となって出てくるためです)。この理由から、このような用途ではシールよりも圧力リピータがしばしば使われます。圧力リピータの精度は0.1%~1% (フルスケール) であり、絶対圧力の測定範囲は0-5 mm Hg~0-50 psia (0-0.7~0-350 kPa) です。