デジタルパネルメータは、プロセス制御機器で幅広く利用され、熱電対、測温抵抗体、圧力センサなどの測定機器のデータを表示する低コストな方法です。電圧や電流情報を表示することで、電気機器の性能監視にも利用できます。このテクニカルラーニングでは、多用途なデジタルパネルメータを使用することの利点について考察します。利用可能な範囲を説明するために、10の用途例を紹介します。
デジタルパネルメータの用途に対する柔軟性

DPPTは、特に温度モニタリングとプロセス制御に最適です。広範囲の熱電対、サーミスタ、測温抵抗体と直接接続できるためDC電流と電圧信号の両方を取得できます。これにより、圧力、湿度、流量などの測定機器の読取が可能です。ただし、電気信号を入力として取得できるのは、最大設計レベルを下回る場合だけです。
デジタルパネルメータの用途例
1.炉の温度モニタリング

2.モータ電流モニタリング

3.冷却水の温度

4.ウェットステーションでの流量モニタリング

5.エンジンダイナモメータの排気温度
ダイナモメータは、自動車メーカーや高性能エンジンビルダが、エンジン出力を試験するために使用します。エンジンはフレームに設置され、その出力シャフトが、水に浸漬されたインペラなどの負荷に接続されます。コントロール装置により技術者は、エンジンに対して一連の試験を実施できます。排気ダクトに温度センサを取り付け、デジタルパネルメータ (温度表示器)に温度を表示することで、プレイグニションなどの異常状態を観察できます。
6.溶接電流
溶接品質の非破壊検査は実施が困難であるため、溶接パラメータのモニタリングが重要になります。シャント抵抗を使用すると、溶接機で利用する電流と電圧を、デジタルパネルメータ (温度表示器)が対応するレベルまで降下させ、メータをプロセスメータとして利用できます。
7.圧力モニタリング

8.3相モータの保護
大型の産業用モータは、相間の電圧変動の影響を受けることがあります。デジタルパネルメータにより入力電圧をモニタリングすることで、問題を瞬時に検出でき、またメータを周波数計として動作させることもできます。線間電圧のアンバランス、高・低電圧、および線路電圧降下まで検出して、必要に応じてアラームをトリガーします。
9.液体レベル(量)の測定
多くの食品や化学プロセスでは、保管容器と加工容器間で液体を移動させます。これらのタンクでは液面計が頻繁に使用され、プロセスオペレータに液体量を示します。設計によっては、磁石を内蔵したフロートがシャフトを昇降させます。リードスイッチが4~20 mAのアナログ電流信号を送信し、フロートのポジションを示します。この信号を、電流を容量単位に変換するように設定したデジタルパ半導体製造では、最高レベルの清浄度を維持することが欠かせません。採用されている一つの方法は、プロセスステップ間で、シリコンウェハを高純度水で洗浄することです。洗浄は、複雑なポンピングとフィルタレーションシステムを備えるウェットステーションで実施されます。流量計が、様々なラインを通る水の動きを監視します。デジタルパネルメータ (温度表示器)を使用して流量を表示することで、オペレータは、システムのどこかで 問題が発生したことを示唆する逸脱を検出できます。DPPTシリーズなどの先端測定機器は、流量の過剰や不足用のアラームを設定でき、さらに信号を送信して、問題解決まで動作を停止させることが可能です。 ルメータに送信することで、オペレータは、容器の充填と空状態を知ることができます。
10.湿度測定

多用途で使いやすいデジタルパネルメータ (温度表示器)
現代のデジタルパネルメータは、柔軟性に優れたツールで、重要なプロセス情報を表示します。OMEGA® DPPTなどのメータは、温度センサからの直接入力に対応し、またDC電圧と電流を処理できます。広範囲の工業技術単位で表示できるように設定可能で、工場オートメーションやプロセス制御機器の設計・製造者すべてに恩恵をもたらします。