デジタルパネルメータは、プロセス制御機器で幅広く利用され、熱電対、測温抵抗体、圧力センサなどの測定機器のデータを表示する低コストな方法です。電圧や電流情報を表示することで、電気機器の性能監視にも利用できます。このテクニカルラーニングでは、多用途なデジタルパネルメータを使用することの利点について考察します。利用可能な範囲を説明するために、10の用途例を紹介します。
デジタルパネルメータの用途に対する柔軟性
DPPTシリーズなどのパネルメータは、プロセス制御用の測定機器や工場オートメーション機器のメーカーに対して、驚異的な柔軟性を発揮します。パネルメータは広範囲の入力に対応し、様々な工業技術単位で情報を表示するように設定できます。先端モデルの多くは、アラームレベルを設定し、リレー信号を送信して関連機器を制御することや、データを、コンピュータまたはデータ取得システムに出力することができます。
DPPTは、特に温度モニタリングとプロセス制御に最適です。広範囲の熱電対、サーミスタ、測温抵抗体と直接接続できるためDC電流と電圧信号の両方を取得できます。これにより、圧力、湿度、流量などの測定機器の読取が可能です。ただし、電気信号を入力として取得できるのは、最大設計レベルを下回る場合だけです。
DPPTは、特に温度モニタリングとプロセス制御に最適です。広範囲の熱電対、サーミスタ、測温抵抗体と直接接続できるためDC電流と電圧信号の両方を取得できます。これにより、圧力、湿度、流量などの測定機器の読取が可能です。ただし、電気信号を入力として取得できるのは、最大設計レベルを下回る場合だけです。
デジタルパネルメータの用途例
1.炉の温度モニタリング
多くの産業で、連続炉が使用されています。一つの用途として、ラバー製品の硬化があります。通常、炉には予加熱、硬化、冷却ゾーンがあり、それぞれ温度の正確な測定が欠かせません。デジタルパネルメータ (温度表示器)は、温度センサを適切なメータ入力部に接続することで、温度計として構築できます。また、温度が目標範囲から外れたときのために、アラームを設定できます。OMEGA® PLATINUM™シリーズは、リレー出力用のオプションを備えていますので、温度の問題に対応させてヒータを切ることも、コンベヤを停止させることもできます。2.モータ電流モニタリング
電気モータはあらゆる場面で使用され、その一つが、産業用のダスト収集機器で使用されるファンの駆動です。ファンの抵抗が高い場合、フィルタが詰まっている可能性があります。反対に、入力電流が低い場合、駆動部が故障(ベルト破損など)しているかも知れません。シャント抵抗または変流器は、電流をメータが対応可能なレベルまで下げます。3.冷却水の温度
射出成形の金型は、周囲に水を周回させてプラスチックを冷却・硬化させることが多くあります。予測可能な冷却を実現するには、水の温度と流量の両方が大切です。デジタルパネルメータ (温度表示器)は、水が金型を周回する前後の水の温度を表示できます。4.ウェットステーションでの流量モニタリング
半導体製造では、最高レベルの清浄度を維持することが欠かせません。採用されている一つの方法は、プロセスステップ間で、シリコンウェハを高純度水で洗浄することです。洗浄は、複雑なポンピングとフィルタレーションシステムを備えるウェットステーションで実施されます。流量計が、様々なラインを通る水の動きを監視します。デジタルパネルメータ (温度表示器)を使用して流量を表示することで、オペレータは、システムのどこかで 問題が発生したことを示唆する逸脱を検出できます。DPPTシリーズなどの先端測定機器は、流量の過剰や不足用のアラームを設定でき、さらに信号を送信して、問題解決まで動作を停止させることが可能です。5.エンジンダイナモメータの排気温度
ダイナモメータは、自動車メーカーや高性能エンジンビルダが、エンジン出力を試験するために使用します。エンジンはフレームに設置され、その出力シャフトが、水に浸漬されたインペラなどの負荷に接続されます。コントロール装置により技術者は、エンジンに対して一連の試験を実施できます。排気ダクトに温度センサを取り付け、デジタルパネルメータ (温度表示器)に温度を表示することで、プレイグニションなどの異常状態を観察できます。
6.溶接電流
溶接品質の非破壊検査は実施が困難であるため、溶接パラメータのモニタリングが重要になります。シャント抵抗を使用すると、溶接機で利用する電流と電圧を、デジタルパネルメータ (温度表示器)が対応するレベルまで降下させ、メータをプロセスメータとして利用できます。
7.圧力モニタリング
醸造は、圧力モニタリングが役に立つプロセスの一例です。発酵時にはガスが放出され、危険なレベルまで蓄積されます。圧力センサは電流信号を、内圧を表示するように設定されたデジタルパネルメータに送信します。アラーム機能により、プロセスオペレータは、通常の運転条件からの逸脱を知ることができます。8.3相モータの保護
大型の産業用モータは、相間の電圧変動の影響を受けることがあります。デジタルパネルメータにより入力電圧をモニタリングすることで、問題を瞬時に検出でき、またメータを周波数計として動作させることもできます。線間電圧のアンバランス、高・低電圧、および線路電圧降下まで検出して、必要に応じてアラームをトリガーします。
9.液体レベル(量)の測定
多くの食品や化学プロセスでは、保管容器と加工容器間で液体を移動させます。これらのタンクでは液面計が頻繁に使用され、プロセスオペレータに液体量を示します。設計によっては、磁石を内蔵したフロートがシャフトを昇降させます。リードスイッチが4~20 mAのアナログ電流信号を送信し、フロートのポジションを示します。この信号を、電流を容量単位に変換するように設定したデジタルパ半導体製造では、最高レベルの清浄度を維持することが欠かせません。採用されている一つの方法は、プロセスステップ間で、シリコンウェハを高純度水で洗浄することです。洗浄は、複雑なポンピングとフィルタレーションシステムを備えるウェットステーションで実施されます。流量計が、様々なラインを通る水の動きを監視します。デジタルパネルメータ (温度表示器)を使用して流量を表示することで、オペレータは、システムのどこかで 問題が発生したことを示唆する逸脱を検出できます。DPPTシリーズなどの先端測定機器は、流量の過剰や不足用のアラームを設定でき、さらに信号を送信して、問題解決まで動作を停止させることが可能です。 ルメータに送信することで、オペレータは、容器の充填と空状態を知ることができます。
10.湿度測定
伐採された後、広葉樹材木は専用の乾燥機で徐々に乾燥されます。木材の裂けや欠けを回避するためには、正確な湿度管理が欠かせません。吸気と排気ダクト、そして乾燥機自体に湿度センサを取り付けることで、オペレータまたはプロセスコントローラは、最適な乾燥状態を維持し、乾燥時間の最小化と木材損傷の抑制を実現できます。湿度センサは通常、 4~20 mAまたは0~5 Vdcの出力を提供し、これは、PLATINUM™ シリーズデジタルパネルメータなどのパネルメータに直接送信できます。多用途で使いやすいデジタルパネルメータ (温度表示器)
現代のデジタルパネルメータは、柔軟性に優れたツールで、重要なプロセス情報を表示します。OMEGA® DPPTなどのメータは、温度センサからの直接入力に対応し、またDC電圧と電流を処理できます。広範囲の工業技術単位で表示できるように設定可能で、工場オートメーションやプロセス制御機器の設計・製造者すべてに恩恵をもたらします。